夏の大会シーズンが近づいてきました。試合に臨むとき、あなたは誰を「相手」として考えていますか?
対戦相手? それとも自分自身?
JTLでは少し違う視点を持っています。ネット越しの相手でも、今の自分でもなく、「将来なりたい自分」と戦う—そんな試合への向き合い方をお伝えしたいと思います。
■ 将来の自分=「シャドー」という考え方
JTLでは、将来なりたい自分のことを「シャドー」と呼んでいます。影のように自分の少し先に存在する理想の自分のイメージです。
試合で本当に戦う相手はこのシャドーです。
ネット越しにいる対戦相手は敵ではありません。さまざまなボール、プレッシャー、リズムを与えてくれるパートナーです。その環境の中で、シャドー、つまり将来の自分にどれだけ近づけるか—それが試合の本質だとJTLは考えています。
■ 勝てなくていい。近づけているかを見る
シャドーはあなたが目指す完全体です。ほとんどの場合、今の自分がシャドーに勝つことはできないでしょう。
でも、それでいいんです。
大切なのは「勝ったか負けたか」ではなく、「シャドーにどれだけ近づけたか」。到達度と方向性を確かめる機会として試合を捉えることで、勝ち負けのプレッシャーや、テニスへの恐れが少しずつ和らいでいきます。
成長を実感できること、夢の姿に近づいていると感じられること—それ自体が、選手にとって大きな喜びになります。
コーチや保護者の方は、選手がその喜びに気づいたときぜひ積極的に言葉にして伝えてあげてください。「近づいているよ」というひと言が、選手の成長をさらに加速させます。
■ シャドーもアップデートされていく
もう一つ、大切なことがあります。
シャドーは固定されたゴールではありません。試合の中で「シャドーでも攻略できない相手がいる」と気づいたとき、それはシャドー自体をアップデートするサインです。
理想の自分が更新されていく。それもまた、試合から得られる大切なフィードバックです。
■ コーチ・保護者の方へ
コーチや保護者の方は、選手がシャドーときちんと向き合えているかを見守ってあげてください。シャドーに近づこうと挑んでいるとき、あるいは目の前の勝ち負けに気を取られてシャドーの存在を忘れてしまっているとき—その両方に気づき、選手と一緒に確かめ合う姿勢が大切です。
試合に勝つために何をすべきか、それはもちろん重要なことです。ただ、その「勝つべき試合」は今日の試合でなくていい。シャドー、つまりなりたい自分になったときの試合でいいのです。
■ 勝利を目指す試合への向き合い方
ここまでは、成長を目的とした試合への向き合い方をお伝えしました。
一方で、「目の前の試合に勝ちたい」という場面ももちろんあります。その場合は、今の自分が持っている武器を最大限に活かす戦略と戦術が重要になります。コンディショニングや事前の情報収集、試合を想定したトレーニングなど、具体的なアプローチについてはまた別の機会にお話しします。
■ まとめ
試合の相手が常にネットの向こうにいるという考え方を一度変えてみましょう。
シャドー、つまり将来の自分と向き合いどれだけ近づけたかを積み重ねていくーその先に本当の意味での成長があるとJTLは考えています。
今シーズンも自分自身と向き合う試合を楽しんでください。

